[完] スマフォン忍者 HISANO
 その瞬間・・・


――高橋の仕業だ。――

 六時間目が終わって、放課後、お金無いと騒ぐだろう。
 その時の反応は、人によって違うが。騒ぐ人もいれば、冷静に対応する人がいるだろう。

 王路はお金が盗られた子のもとに近寄り、

『王路が探してあげる。』

 と不気味な顔で言うのだろう。本当は、王路の子分の風花が盗ったのに。それを隠して言うのだろう。


 これで、誰が犯人かは分かった。だが、まだ疑問がある。
 それは王路が、

『探してあげる。』

 っと言ったあとどうなるか?

 これが分からない。


――とりあえず、高橋に盗聴器付けるか。小机にはどうしようかな?――

 どうせ風花は、このあと王路と一緒に行動するだろう。
 だから盗聴器はいらないのではっと悩む。
 その間に授業は進む。

 寿乃はブラウスの胸ポケットにあるシャーペンに触れる。

 ノックには盗聴器がついている。

< 32 / 258 >

この作品をシェア

pagetop