[完] スマフォン忍者 HISANO
 また当たった。

 今度は寿乃の左の頬。

「まったく、寿乃は投げるのに才能があるのか。」

 武仁はあきれつつも、投げ続ける。

 普通はよけれるだけでも、すごいはずなのに。

 まあとにかく、篠田家は超人的な身体能力を求めているわけだ。


 次々と棒がすごい速さで飛んでくる。

 これをよけるなんて・・・
 やっぱり、無理。


 そう思っているうちに棒投げが終わった。

 結果は寿乃は五十本投げられて五回当たった。
 瞳美は二回、啓仁はゼロに比べると、少々よろしくない。

 そもそも篠田家は、一回も当たらないと合格だ。

「啓仁、一応合格ラインだがまだまだだぞ。
 瞳美、二回当たるとは調子が悪いな。

 寿乃、お前は何回当たれば気が済むんだ!」

「はい・・・。」

 また、寿乃が小柄な人になった。

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