[完] スマフォン忍者 HISANO
 それに抹茶を入れて、茶筅で混ぜる。

 しゃしゃしゃしゃしゃしゃしゃ~♪

 武仁は豪快に素早く茶筅を回す。

 あと少しでお茶がこぼれそうだが、一滴もこぼしていない。


――出た、自己流茶道。――

 そう、これが武仁が編み出した、武仁流茶道。
 武仁自身、茶道は習ったことがない。一応茶道ぽくできているのか。
 抹茶が好きで、おいしく飲みたいと研究しているうちにこれを編み出したらしい。


――普通に既製品の抹茶飲めばいいじゃん。――

 寿乃たちは呆れながら見ている。


 のの字を書いて茶筅を丁寧に置き、これまた豪快に一気に飲み干す。

 そして、ポットやお茶わんなどを部屋の外に出して。

「用意はいいか、わしに向かって遠慮なくやれ。」

 っと言うのだが、相手は三人。

 子どもとはいえ、全員中学生以上。


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