ROSE~AI (ノンフィクション
「はい・・・」

自分でも驚く程、低い声で返事をする。


カチャッ


ドアが半分開かれて、母が顔を出した。


「でかけるの?」


「・・・・。」

無言のまま、着替えに袖を通す。


「学校には、明日行きましょう・・・お母さん仕事休んだから・・。」


「わかった。」


アタシの返事を聞いて、母は静かに部屋のドアを閉める。


カチャッ

その音を聞きながら、母が去って行ったドアをじっと眺めた。


「・・・・・。」


普通の親ならさ

何かもっと言うんじゃないの?

簡単に学校辞めさせちゃうんだからさ。

あなたは本当に臆病なんだね。


そうさせてるのはアタシだけど。

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