ROSE~AI (ノンフィクション
母と二人、並んで歩くのは本当に久しぶりだった



「お世話になりました」


職員室を出る間際、

深く頭を下げた母を横目に、アタシも軽く会釈をした。


お世話になったかどうかは別として、もうこれで会う事もない教師達に、お別れの挨拶として。



昇降口に向かって歩く途中。


見覚えのある教師が向こうから歩いてくる。


「・・・・」
あぁ、美術の・・・。


すれ違いざま、立ち止まり母に会釈をするとアタシに声をかけた。


「もう帰るのかしら?」


「・・・はい。」


「そう。じゃあちょっといい?」


「・・・・・?」



その場で母と別れ、わけもわからぬまま教師の後をついて歩いた。


「あの・・・・」


美術室の前で立ち止まる

「入って?」

「・・・はい。」

微笑みかけるとアタシの背中を軽く押す。


そこには・・・

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