ROSE~AI (ノンフィクション
改札をぬけてすぐ、携帯の電源を入れる。


パーッと明るくなる液晶を待って、着信履歴を開いた。


{不在着信 1件}

 那智


「・・・・・・」

昨日の言葉を、嫌でも思い出してしまう。



いい加減諦めなよ・・・


お前は俺の事・・・・・


でも、困る・・・・




「・・・・・」

胸が、痛くなるよ。
那智・・。



携帯でそのまま時間を確認する。


18時ちょい過ぎ。

ちょうど仕事が終わって、こっちに帰って来る頃だ。


歩きながら散々悩んで、公園にむかう途中、コールを鳴らした。


TRRRRR
TRRRRRR


「・・・・」

止む気配のないコールを切って、メール画面に切り替える。


文章を作成してる途中、公園のフェンスの向こうに皆の顔が見えて来た。

「・・・・・。」

え・・・?

アタシは手をとめ、そっと携帯を下ろした。


「・・・嘘でしょ・・」


どうやら、
電話もメールも、もう必要ないらしい。





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