ROSE~AI (ノンフィクション
~♪ ~♪ ~♪


「・・・・・」

「・・・・・」


一瞬で二人はハッとした様に姿勢を正した。



「んー・・・」

那智が何とも言えない表情を浮かべながら、ポケットから携帯を取り出す。


「・・・・・・」

何しようとしてんだろアタシ・・

急に恥ずかしくなって顔を背けた。


「愛美・・・悪い。ちょっと呼び出し。」


振り返ると、那智は表情もなく。


「う、うん。大丈夫?」

何かあったのだろうか

「あーうん。愛美は?平気か?」

「うん・・・・」

だけど・・・・


「那智?何かあった?」

アタシがそう尋ねると、那智は苦笑いをして答えた。


「いや。心配するな。」


「・・・・・そう。」

何だか腑に落ちない様な気もするけど・・・


玄関のドアに手をかけた那智が、振り返ってアタシを見た。


「お母さんが心配してた。病院で会った時に聞かれた。あの子普段はどうしてますかって。」

「・・・・・」

いつの間に・・・
そんな余計な事・・・

「また、連絡する。」

「・・・・・」

無言のまま小さく頷いて、那智の背中を見送った。



一瞬で、体の熱が冷めていく。



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