ROSE~AI (ノンフィクション
「あれ?雅は?」
いつもの公園。
いつものメンツを見渡して首を傾げた。
「あー何か用事。」
竜が上の空で答える。
「ふぅーん」
珍しい。
「一攫千金の夢でも見に行ってるんじゃないか」
勇ちゃんの言葉に、思わず納得した。
「そだね。」
ありえる。
でも・・・・・
「祐樹は今日もいないんだね。」
「・・・・・」
一瞬。
皆の雰囲気がかわったのを、アタシは見逃さなかった。
「愛美~俺が居るからいいでしょー?寂しいのーっ?」
竜が上目使いでアタシの腕に絡む。
でも騙されない。
「何か隠してない?」
「・・・・・・」
アタシを見上げてた竜の顔が、徐々に表情をなくしていく。
絡んだ腕が離れた時、美咲が静かに席を立った。
「わ、私帰るね・・」
「美咲?」
立ち上がって小走りで公園を出て行く美咲を、アタシは慌てて追い掛けた。
「愛美っ!」
勇ちゃんがアタシを呼び止めたけど、足をとめる事はない。