ROSE~AI (ノンフィクション

「会いに行く。」

那智が呟いた。


「無理だよ。」

「会いに行く。必ず。」

「だって・・・」

そう言いかけたアタシの言葉を遮る。

「雨の日の朝。必ず会いに行く。」

「・・・・・」


「それから時が来たら必ず迎えに行く。だからそれまで我慢して待ってて?」

「・・・・・」

時が来たらって・・・
那智はどうするつもりで・・・・


「ごめんね、すぐに行けなくて・・・」


囁く様にそう言って那智はつけくわえた。



「あのヘタクソな降れ降れ坊主、作っといてね」


こんな時なのに、思わず笑みがこぼれる。

「うん・・・」





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