ROSE~AI (ノンフィクション
ガッ!
瞬間。
黙ったまま睨みつけていたアタシの腕を、強引に掴んだ。
「な、やめてっ!」
ジタバタと抵抗しても無駄だった。
グッと力をこめられれば、それだけで骨が軋む感触が伝わってくる。
多分、本気を出されればアタシの腕など簡単にへし折れるだろう。
半ば諦めた時、白井が自分の腕を、掴んだアタシの腕にクロスさせる様に重ねた。
「ほらー見ろよっ。」
「・・・・・」
「見ろって!」
わけもわからず、言われた通りそこに視線を落とす。
重ねた腕。
手首の裏側。
1番太い血管の真上。
ボコッと皮膚が固くなり、そこだけ線上に盛り上がっている。
同じ様な古傷が
アタシと白井、両方の手首にあった。
「俺達同じ、死にぞこないだねぇーっ」
「・・・・・」
嬉しそうに笑った白井に、アタシは何も言えなかった。
その言葉に反論する力も勇気も、この男の目にトラエラレタアタシには・・・
もう・・・・
コンコン
ドアをノックする音が聞こえた。
振り返るとそっとドアが開いて、山崎が顔を出した。
「リアがソイツと話したいって。」
瞬間。
黙ったまま睨みつけていたアタシの腕を、強引に掴んだ。
「な、やめてっ!」
ジタバタと抵抗しても無駄だった。
グッと力をこめられれば、それだけで骨が軋む感触が伝わってくる。
多分、本気を出されればアタシの腕など簡単にへし折れるだろう。
半ば諦めた時、白井が自分の腕を、掴んだアタシの腕にクロスさせる様に重ねた。
「ほらー見ろよっ。」
「・・・・・」
「見ろって!」
わけもわからず、言われた通りそこに視線を落とす。
重ねた腕。
手首の裏側。
1番太い血管の真上。
ボコッと皮膚が固くなり、そこだけ線上に盛り上がっている。
同じ様な古傷が
アタシと白井、両方の手首にあった。
「俺達同じ、死にぞこないだねぇーっ」
「・・・・・」
嬉しそうに笑った白井に、アタシは何も言えなかった。
その言葉に反論する力も勇気も、この男の目にトラエラレタアタシには・・・
もう・・・・
コンコン
ドアをノックする音が聞こえた。
振り返るとそっとドアが開いて、山崎が顔を出した。
「リアがソイツと話したいって。」