ROSE~AI (ノンフィクション
「ねーっせっかくあげたのに何あれ?酷くなぁーい?」
白井が膨れっ面で、ベットに寝転んだままカーテンレールを指差す。
「・・・・・」
アタシは無視して、床に座りこんだまま煙草をくわえた。
ん・・・?
白井、煙草変えたんだ。
床に置かれたアタシの煙草と並んで、マイセンライトがジッポとセットで置かれていた。
「ねー!聞いてるー?」
「・・・・・」
うっさいな・・・
仕方なく振り返ると、白井がカーテンレールにぶる下がったソレを、指で突いてブツブツと文句を言っている。
「ドライフラワーだよ」
溜息まじりにそう答えた
「ドライー?」
「生花を逆さまにして吊しておくと、ドライフラワーになるんだ。その方が長く形に残る。」
小さく揺れる薔薇のブーケに視線をうつす。
白井はわかってんだか わかってないんだか。
「へー、散るから花は綺麗なのにねー」
寂しそうにそう呟いた。