ROSE~AI (ノンフィクション


ポーッ・・・・
ポーッ・・・・・・・


遠くから、汽笛の音。


「・・・・・・」

「・・・・・・」

「・・・・・・」


皆黙ったまま、その音に耳をすませた。



アタシ達の真上には


綺麗な綺麗なお月様が一つ。


そっと皆を見下ろして

優しく話しかけてた。


この汽笛の音はね?

皆で聞く最後の汽笛かもしれない。


だけどそれは終わりであって始まり。


アタシは空を見上げて、


つられて皆も空を見上げた。


「綺麗だな・・・」

誰かがそう言った。


アタシは小さく頷いた。


綺麗なものを綺麗だと

思える様になったのは、きっとここに居る皆のおかげ。



ねぇ那智・・・?

早く大人になりたいって


そう言ったよね?


大人になったアタシ達に、その先の未来を教えて欲しい。



未来のアタシは、那智の隣に居るのかな・・・?







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