ROSE~AI (ノンフィクション

ブーッブーッ・・・
ブーッ・・


「こらー!ミーティング中は携帯切っとけ!!」


「すいません・・」


上司に睨まれて、男は小さく頭を下げた。

タイミング悪く携帯を鳴らした相手を、憎らしく思ったものの・・・


気になってつい、ディスクの下で携帯を開いた。


{今日飲み行くぞ!あの馬鹿誘っとけ}

仲間からのメールを眺めて・・・


飲み=キャバクラ


男の中では勝手にその数式が出来上がったみたいだ。


鼻歌を歌いだしたいのを我慢して、言われた通りそのままメールを転送する。


気付けばミーティングは終わっていて、呆気なく頭は仕事モードに切り替わる。


鳴りやまない電話を取りながら、きちんと仕事をこなして行く。

その姿は、昔からは全く想像がつかない。

仲間の期待を裏切って、三日どころかもう勤務し初めて三年近くたつ。


もしかしたら仲間内では1番真面目で、仕事熱心かもしれない。






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