ROSE~AI (ノンフィクション
「帰ろう。」
那智が肩越しに言う。
「・・・・・」
いつまでたっても答えないアタシを、困った様に体を離して那智は見下ろした。
「ごめんね」
そっと見上げた那智の顔を月明かりが照らす。
綺麗な顔が、こんなになってしまった。
腫れ上がって、瘡蓋になった肌にそっと指先で触れた。
「ごめんね。」
ごめんなさい・・・
もしも由美が関係あるんなら、倉木と引き合わせたアタシの責任だ。