ROSE~AI (ノンフィクション
「悪りぃ俺のせいで・・・・」

そう呟く那智に、アタシは小さく首を振った。


茶色いふわふわな髪の毛が、短く切られて包帯で巻かれている。


「縫ったの?」

「ん。」

細く微笑んで、アタシの手を握りしめる。


「アタシ・・・」


「あぁ、右足の捻挫以外はどこも何ともないよ。睡眠不足で眠ってただけだ」


「そっか・・・皆は?」

「警察に行った。」


「そう・・・・」

警察・・・

でも・・・・





「ねぇ。」


「ん?」


「由美も捕まるの?」


「・・・・・」


那智はしばらく黙った後、目を伏せた。


「まぁ、他にもいろいろやってるみたいだし、共犯になるんだと思う。」


「・・・・・」

共犯。



ブーッ・・ブーッ・・

ブーッ・・ブーッ・・


どこかから携帯の振動が響く。



サイドテーブルの引き出しの中からだ。


急いで取り出すと、着信を確認する。


{着信中 由美}



由美・・・






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