パパ、分かってください
でも、そんなママはボクが戦う事を
避けて欲しいと願っている。

優しいんだ、ママは。


パパはというと、張り切っている。
兄さまと一緒にいつも訓練をつけてくれる。

ボクは、自国であるエルランドを誇りに思っている。

そんな愛国心にまみれた若者が、毎年騎士認定試験に挑むのだ。
ボクは戦いのセンスが並外れているらしいが、
挑戦者の数の多さには正直、驚いた。


その中の半分以上が不合格だと聞いている。


武術の訓練も終わり、ボクは穏やかな陽光のさす庭先に出た。

ボクは、最終確認のために兵法の教科書を開く。
訓練の邪魔になるからと
切り上げた肩までかからない髪が風に揺れる。
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