斜め後ろの君
○太輔サイド○


まさかアイツが同じクラスなんて…


ありえないと思った。


嬉しかった気持ちもあったけど仲間にアイツを紹介するわけにはいかない。


オレだけのモノにしたかったのに…


和馬のヤツ。


隣になりやがってさ…


オレはななめ後ろなんて あんまりや。


寝坊なんてしなけりゃよかった。


道草くうんじゃなかった…


和馬は完全にアイツを気に入ってる。


好きになるのも時間の問題かも


亜人も怪しいし。


そんなことをぼーっと考えているとアイツがオレを呼んだ。



「太輔クン、放課後あいてる??」



こそこそと言うアイツにオレはかわいいなと思ってしまう。


完全なるひとめぼれ



「いいよ」



アイツは天然な上に鈍感だろうからオレらの気持ちになんて気づいてないだろう。



「じゃあ放課後な!」



「おっけー」



アイツの行動で、動作の一つ一つでオレがどれだけ振り回されているかも。






「ねー。ここわかんねぇんだけど」



授業中。


オレはできるだけアイツとしゃべるようにしている。


アイツはドジのくせに意外と勉強はできる。


オレは苦手なわけではないけどここぞとばかりに聞く



「ここ?これはなー…」



オレとアイツの距離が近くて、アイツからイチゴのような甘酸っぱい匂いがした。

< 7 / 7 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:0

この作品の感想を3つまで選択できます。

この作家の他の作品

公開作品はありません

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop