恋物語*コイモノガタリ*
ありがとう
私は綾河魅桜<アヤカワミオ>極普通の小学6年生。特別可愛いわけでもなく、嫌われるようなブサイクでもない。お金持ちのお嬢様でもなく貧乏でもない。極々普通の小学生。
小学生って高校生とかから見るとお子ちゃまかもしれない。でも私はお子ちゃまじゃないよ。って言いたい。頭脳的にはお子ちゃまかもしれない。でも恋愛的には大人かも…

―2学期始業式―
今日は2学期が始まる最初の日。始業式がある。
「えーではこれから2学期の始業式を始めます」
声がすっごく低い教頭の声が私の耳を通る。
「ねー大河。いつ終わっかな。始業式始まってもう1時間経つじゃん」
「いつ終わるかを聞きたいのは俺のほうだし」
この人は神崎大河<カンザキタイガ>私の片思い相手。
「ってか校長と教頭の話だけで3時間はまたかかるんじゃね?」
「まじで!?最悪……でも…」
「でも?」
「あっいやなんでもないゴメン。」
本当は「でも大河と一緒ならこんな長い時間へっちゃらだもん♪」なんてベタな言葉を言いそうになった。そんな言葉を言ったら大河どんな顔するかな。ちょっと見てみたいかも。そう心で思ったら私は顔に出やすいタイプなのでくすっと笑ってしまった。
「なぁに笑ってんの?」
「思い出し笑いだって」
「ふぅん」
ご機嫌ななめ(?)な大河…なんでだろう?
「あっ!!魅桜。やっと終わったぞ!!」
「ホントだ!!やったぁ」
「終礼」
おじぎをして私たちは教室へ戻った。
「超疲れた~~」
「だよねぇ」
隣で伸びをしているのは幼馴染の緒崎祐希<オザキユウキ>幼稚園から一緒。5年生のとき初めて同じクラスになった。親同士が仲いいからなぜか同じクラスになって嬉しいらしい。子供の私には大人にならないと分からないことなのかな?

今はこんな感じですっごく平凡な私だけどこれからすっごく辛くなるのを今の綾河魅桜は知らなかった。

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