王子様と秘密ごと
「お…遅れました!」
ぜえぜえ言いながら走ってグラウンドに戻れば痛すぎる視線たち。きょえー…。
亜美ちゃんや比奈なんてあきれ返っているし、そんな二人に近づけばニヤリと笑われた気がした。
あれ。怒って…ない?
「さあさあ吐いて貰おうかしらね。」
「逃げられないよー?初心っ。」
ああ、そういう…。
気合い十分でスカートのしたにはいた短パンは無意味に終り。
女子生徒ににらまれるなか木陰に引きずられる私。
「で、波岡くんとはどうなってる訳?」
亜美ちゃんのなんとも恐怖な視線が痛い。上目遣いが恐怖ってもう絶対元ヤン。いや現役だ。