王子様と秘密ごと








「てっきり歩のこと好きだと思ってたー。でもやるよねー初心。」

「や…!あの、私は実は波岡くんに片想いしてて…。」




比奈ちゃんが笑い飛ばしながら図星をついてくるから危うくばれるところだった。


そんなおかしな表情に亜美ちゃんが怪訝な顔をして来たので私は急いでシナリオを語り出す。






「そしたら、昨日放課後日誌書いてたら、波岡くんと教室に二人きりになっちゃって、あの、告白されて、付き合うことになりました。」



これは波岡くんが考えた完全なるシナリオ、らしい。一字一句ってまではいかないけれどちゃんと話した。



ボロがでないように波岡くんに先ほどまで丹念に特訓されてたかいあってかへえー、と二人も納得している。







たしかに朝あれだけ付き合ってますアピールをしていれば、疑われそうにない。親友二人に嘘をつくのは心が痛いが仕方ないと諦めた。





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