∇TAB00〜その先にあるもの〜∇
しばらくして
唇が開放されたとき
俺はもう
何がなんだか
わからない状態だった.
「…理香子さんっ…」
「…ふふ.
つい、勢い余っちゃったわ.」
子供のような笑顔で
そう言われると
責めようにも責められない.
「ねえ、朝倉さん.」
「…?」
「あなたはきっと
私のことがあまり好きでは
ないと思う.」
「…」
否定できなかった.
まず、
愛とは何か
分かっていないから.
…理香子さんのことは
好きなんだと思う.
でもそれは果たして
何の゙好ぎなんだろう?