∇TAB00〜その先にあるもの〜∇
母の恋
∇栞サイド
「あら、おかえりなさい!!
大丈夫なの?」
「大丈夫だよ、
なんか私の特性らしいから
病気とかじゃないみたいだし.」
「そう、よかった.
県大会も近いんだし
無理しないでね.」
「はーい.
ありがとう.」
そういって
自室に向かおうとする私を
お母さんは呼び止めた.
「ねぇ、栞.」
「ん?」
振り返って
お母さんを見る.
「お母さんね、
大好きな人ができたの.」
「あ、やっぱり?
このまえたまたま後ろ姿
見かけちゃったんだ.
家から出ていくとこ.」