∇TAB00〜その先にあるもの〜∇
3 友達以上コーチ未満
迫る県大会とそれぞれの想い
次の日から
私は今まで以上に
水泳にとりくんだ.
相変わらず
プールサイドでは
嫌味な啓だが
やはり
自分自身もしっかり
水泳に向き合いたかった.
…泳げるうちに
思いっきり泳ぎたい.
啓の分まで.
「栞、10秒タイム上がったぞ!」
「よっしゃあ
さすが私「俺!」」
はっ…?と
啓とのにらみ合いが
始まる.
「いや、あのね?
泳いでるのは私だよ?」
「教えてるのは俺だぞ?」
「はーっ!?」
「さすが俺だな.
…こんなやつのタイムを
あげてやるなんて…」