本当の僕を愛して?
急に肩をたたかれた。
振り向くと…
『さっきから呼んでるのにお前気づかねぇーんだもん』
「…兄…さん??何で…」
兄さんはにっこり笑うと
『テスト近いだろ??埜択に勉強教えてもらわないと落第しちまうからな』
と自信満々に言った。
「九条は??」
僕は聞いたが話を唆された。
兄さんは…
僕の嘘を見破っていたんだ。
だから僕を…
でもそしたら九条は…??
あんなに嬉しそうにしていたのに…
なんだか
心がもやもやする…
「兄さん、ちょっと寄りたい所あるんだけど…」
僕は兄さんを引っ張って歩いた。
『おぃ、埜択!?』
僕は黙って兄さんの手を引いて早足で歩いた。