いつも突然な君《番外編》

「…ありがとう。助けてくれて。…ごめんなさい。栗林の忠告を無視して」


栗林に抱きついたまま、私はお礼と、謝罪をした


「…本当だよ。せっかく、忠告してるのに、先輩、先輩ってさ…俺、傷付いたんだからな」


怒ってるのかと思って顔をあげると

栗林の顔は、赤かった

怒ってるというより…


「なんで…照れてるの?」

「だ…だって、春野が俺に抱きついてるから…」


私が抱きついてるから…照れてるの?


「嫌なら…突き放していいよ?」

「嫌じゃないけど…むしろ、嬉しいけど…ごめん。春野、離して?」


栗林に離せと言われたら、離すしかない

私は、腕の力を緩めて栗林を解放した

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