いつも突然な君《番外編》

なんて、ぼーっと考えていたら、視野から田中さんが消えた

あれ?
どこに行ったんだ?

周りを見渡すが、居ない

ちょっと焦り出す俺


「鳥居くーん」


焦る俺の耳に、彼女の声が届く

でも、見えないんですけど?いったい、どっから声がしてるんだ?


「ここだよ!ここ!」


耳に全神経を注ぎ、声の根元を探す

すると、人混みの中に揺れる綺麗な白い手

その手の方に向かうと…


「えへっ、人混みに流されちゃったんだ。ごめんね?」


綺麗な白い手の持ち主は、やっぱり田中さんだった

小さいから、人混みに紛れて見えなかったんだな

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