いつも突然な君《番外編》

数秒合わさっていた唇が、わざとらしくリップ音をたてて離れた

そして、目の前には満面の笑みを浮かべた鳥居くん


「お味は?」


「…甘いです」


鳥居くんからの初めてのキスは、私の作ったビターチョコの味がしました

ビターチョコの味なのに、スイートチョコのような甘いキス

チョコみたいにトロけてしまいそうだった


「これからよろしくね?アスミ」

「私こそ、よろしくね?…け…けけ、健…斗…?」

「…噛みすぎ」

「だ、だって…」


私を見て、クスクスと笑う鳥居くん

どうか…
この優しい笑顔も
甘い口づけも

私のためだけに…


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