手紙
そんなはず…
こんなのおかしい…
確認しては、真紀である事を理解しつつも
しつこく何度も何度も穴が開く程見つめ確認した。
ホントに真紀なのか、と。
でも見間違えるはずなんて無い。
あんなに一緒にいたんだ。
あんなに愛したんだ。
あんなに想ったんだ。
真紀の母親は、呆然と立つ俺に気付き言った。
"ひき逃げされたのよっ…何で真紀がこんな目にっ…"
その言葉がぐちゃぐちゃだった頭の中でリフレインする。
顔だって綺麗じゃないか。
傷ひとつ無いじゃないか。
ひき逃げなんて…そんな事あるはずない。