手紙
車だかトラックだか、轢かれたらボロボロになると聞いた事がある。
酷いと顔だって見れたもんじゃないと…
真紀は綺麗だ。
段々と青白くなってきていようが、綺麗な顔をしている。
俺は、真紀の体に掛けられた布に手を伸ばした。
後悔するなんて知らずに、布を剥ぎ取った。
真紀の体は最早体では無かった。
細くて長かった真紀の足は曲がる事の無い方向に曲がり、縫った跡がクッキリ残っていた。
ツギハギを集めて縫ったぬいぐるみのように、足本来の目的を失っていた。