手紙
手紙
今、スーツの内ポケットに忍ばせている心なしか色褪せた紙切れ。
あれから2年経った今でも肌身離さず持っている紙切れ。
未だ広げられないでいる紙切れ。
この紙切れが、俺と真紀を繋いでいる。
読んでしまえば真紀を過去に置いてきてしまいそうで恐いんだ。
これを読んでしまえば、何かが終わってしまいそうなんだ。
こんな俺を見て君は笑うだろうか。
あの屈託の無い笑顔で笑うだろうか。