アリスのいた街
ハズミが入ったのは、驚くほど静かな個室。
そこには、一人の女性が横たわっていた。
やつれた様に痩せ、息をしているのか否かわからない女性。
でも、小さいころに見たアリスにどことなく似ていた。
これが…俺の会いたかったアリス
ハ「…お母さん」
ア「……」
ユ「………アリス」
俺が小さくつぶやくと、アリスは、呼吸器をつけた顔をこちらに向け、うっすらと目を開けた。
その姿でさえ、涙が出そうになった。
俺はアリスによって行き、手を握った。
ユ「アリス…アリス…ッ!」
ア「……」
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