アリスのいた街
見えるものは、駅のような建物。
今はもう使われてはいなそうだ。
本当に、何も、ない
灯りも、人も、生活感も
俺はその場に座り込む。
ほら。こんなに小さな俺は、こんなところに来ても何もできない。
無力。
そんな言葉が頭を掠める。
こんな俺が、会社を継げるわけない
膝を抱え、まとまらない思考に嫌になって泣き出した。
ユ「…うっ…うぅっ…っく…」
静かな街に、俺の泣き声が響く。
それが切なくて、悲しくて。
俺はもっと泣き出した。
?「どうしたの?」
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