桜、ひらり
「ひょっとしてB組の人?」
「あ…はい」
髪の毛は凄く短い。
なにかスポーツでもやってたのかな…?
「じゃあ俺と一緒じゃん。よろしくな。名前はなんて言うの?」
「後藤…瑞希です」
「後藤ね♪同じクラスなんだからそんなに堅くならないで大丈夫だよ。俺は竹崎竜也。よろしくな。俺が一緒にいるから中入れるだろ?」
「えっ…うん」
曖昧な返事しか出来ない私。
でも一人より誰かと一緒なら教室に入りやすいし、助かった。
―――ガラガラッ
竜也が教室のドアを開けた。