SEVEN WINGS
「ちょっと! 急に止まるなぁ!」
 目の前にはティアの拳が。
「うわ!」
 諦めているのによけるって。ダメだなぁ。僕の反射神経。
「次。よけないでね♪」
 よけたらティアを逆なでするだけなのに。――ということで顔面に強力なパンチを一つ。これで、後ろに飛ばされ背中を思い切り壁にぶつけ、すでにぼろぼろの僕。
「ほら、立って! まだ、1発だけだよ?」
 手を広げて、早く立つよう、言い聞かせるティア。
 この姿見て、そんなこと言うなよ……。だけど、ふらふらとどうにか立つ。そうしたら、今度はみぞおちを、上に向けて蹴られ、空中を舞う。そして、下に突き落とす。
 このようなことが僕が、気絶するまで続く……。

※…※…※

 何分たっただろうか……? 体の感覚もやっと無くなった。これで地獄から解放される……。
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