SEVEN WINGS
「「……え?」」
 見事にハモってしまったわけだけど、その扉の向こうは、思わず拍子抜けしてしまう位、普通の物置きだった。もっとなにかすごいものを想像していたから、なぜ、ここが立ち入り禁止なのかが分からない。
「うーん。適当に探って、帰ろっか」
 ティアはそう言って、いろいろな場所を本当に探り始めた。僕は、やる気がなくなったので、ドアに寄り掛かって、ティアが懸命に何かを探している様子をぼんやりと見てた。
 そして、ティアが一つの大きな箱を見たとき、ちょっと驚いた顔をした。
「どうしたの?」 
 そう聞くと、ティアは振り向いた。そして、箱の中を見せながらこう言った。
「これ、フォルの剣じゃない?」
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