SEVEN WINGS
 広間にはもうばあちゃんが来ていた。僕は顔を伏せ、静かに席に着き、夕食を食べ始める。しばらくするとばあちゃんが口を開いた。
「今日、せっかく占ってあげたのに、来なかったのはどうしてじゃ?」
 僕が何も言わずに、うつむいていると諦め、別の話題を持ちかけた。
「ここに誰か来なかったかの? 今日留守の間に大切なものが壊されたのじゃ」
 これは絶対にあの水晶玉だ。もう、ばれてるだなんて。
 ティアがばらしたのかと思い、横を見ると、ティアも驚いた顔をしていたのでティアが犯人ではないらしい。
 どうせばれるのなら自分で言った方がいい。僕はそう決心し、静かに口を開いた。
「僕があの水晶玉を壊しました」
 そう今にも消え入りそうな声で言った。
 ばあちゃんはそんなこと、思いもよらなかった様で、目を丸くしたあと、何かを思い出すように、どこか遠いところをみつめている様だった。
 しばらくすると、何か思い詰めた様で僕を見据え、こう言った。
「あれは、悪魔が封印された玉じゃ」
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