SEVEN WINGS
1章『……そして旅立ち』
「やっぱりやめようよ」
「何言ってるんだよ。自分で行こうって言い出したんじゃないか」
「だって」
「だってじゃない」
そして僕はこの扉を開ける。これを開けさえしなければ……。いや、どちらにしろ、こうなる運命だったのだろう。
それは、とてもささいなことから始まった。それは、8月の武道会のこと……。
「何言ってるんだよ。自分で行こうって言い出したんじゃないか」
「だって」
「だってじゃない」
そして僕はこの扉を開ける。これを開けさえしなければ……。いや、どちらにしろ、こうなる運命だったのだろう。
それは、とてもささいなことから始まった。それは、8月の武道会のこと……。