SEVEN WINGS
「こんにちは、門番さん。今、居ますか?」
 門の横にある小屋のドアをたたく。すると、門番さんが出てきてくれた。
「はーい、何のご用でしょうか。あ、一昨日、火傷していて、病院に運ばれた男の子!!」
 そんな風に覚えられていたのか。……まぁ当然だろうけど、なんかショック。
「この前は、ありがとうございました。医者を呼んでくれたおかげで、こうやって元気に過ごすことができているので」
「うん、あの時はどうなるかと思ったけど……。まぁ立ち話もなんだから、中に入って?」
「あ、この猫もいいですか?」
「一応床に下ろさなければいいよ」
 そう言われ、安心して小屋の中に入る。小屋の中は必要最低限のものしかない、とてもシンプルな作りになっていた。
< 67 / 96 >

この作品をシェア

pagetop