SEVEN WINGS
「そこに、座って。今、お茶を出すから。猫はミルクでいいかな?」
「いいny「はいっっ!! ミルクでお願いします」
「今、猫がしゃべったような……」
「あはは、何言ってるんですか。猫がしゃべるわけないでしょう。気のせいじゃないですか?」
「…………そうだね、変なこと言ってごめんね」
 そういうと台所で、お茶の準備を始めた。
 声を潜めて、ステラに注意をする。
「ステラ……しゃべらないでって言ってあったでしょ」
「ごめんにゃ、忘れてたにゃ」
「忘れてたって……今度はしゃべらないでよ?」
 と言ったところで、門番さんが戻ってきた。
「はい、どうぞ」
「あ、ありがとうございます」
 出てきたのはとても冷たい麦茶だった。
「ところで、君の名前を聞いてもいいかな? ほら、呼び方に困るだろう?」
「あ、はい。僕はフォルティス・アーラです。周りにはフォルと呼ばれています。それで、この猫が、ペットのステラです」
「俺は、ロセウス・アーテルだよ。よろしく。フォル君、ステラ」

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