SEVEN WINGS
「やっぱり、ステラは、しゃべるんだね!? こんな猫初めて見たよ。あ、でも、二又だし、羽根もあるから、悪魔かな? だったら、フォル君悪魔を飼ってるのか。悪魔だから使い魔とか? すごい。俺もこんなの飼ってみたい」
 ……え? ロセウスさんは何を言ってるんだ? 俺も飼ってみたい? 
「さっきから聞いてたら何言うにゃ。ステラはフォル兄の、ペットじゃにないし、こんなのでもないにゃ」
 そう、ステラがいうから、注意する。
「こら、ロセウスさんは何も知らないんだからしょうがないじゃないか。あ、あの……。ステラは悪魔ですよ? 倒さないんですか?」
 そういって、ステラをこんな風に言ったら、倒してほしいみたいじゃないか。あぁ、もう。混乱して、言語が、めちゃくちゃになってきた。
 「悪魔だからって倒すわけじゃないよ。悪いことはしてないだろう? それにしても仲いいね。うらやましいな。俺、さっきも言った通り、稽古尽くしの日々で、友達がいないんだ」
 ロセウスさんは、悲しそうにそう言った。その一言で空気は一気に重くなる。
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