SEVEN WINGS
「!? なにこれ」
 霧の所為でよく見えなかったが、そこには、本当に村が広がっていた。
 小さな小屋のようなものから、大きな穴まで、種類はさまざまだが、たくさんの住居がそこにあった。だけどそれは、本当に悪魔が作ったのかと疑いたくなるような代物ばかりだったのだから。
「パパはどこにゃ?」
 気が付くと、ステラがそう村の人(悪魔? 猫?)に聞いていた。
「あちらですにゃ」
 この人の話を聞く限り、語尾に『にゃ』をつけるのはこの種族共通なんだろう。
「ありがとうにゃ」
 ここの会話は慣れるまで時間かかりそうだな……。ステラは、村人(?)がさした方に向かっているので、大人しくついていく。
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