SEVEN WINGS
「帰ってきたよ。開けて〜!」
 門に着き、ロセ兄に声をかけ、中に入る。
「おかえり」
すると、ロセ兄は笑顔で出迎えてくれる。
「た、ただいま」
 僕はそんな当たり前のことが少し恥ずかしくて、ちょっと目を伏せて、でも、微笑みながら、応える。  ちらりと、ロセ兄を見ると何がおかしかったのか、口に手を当て、笑っている。
「な、なにがおかしいんだよ」
「……あはは。いや、なんでもないんだ。気にしなくていいよ」
そう言いながらも、笑いすぎで、目に涙を溜めている。
「……もう。じゃあ、行くね」
 最終的に僕が折れて、ロセ兄と別れ、ウィータさんのところへ戻る。

4話『ねこ・ネコ・猫〜!』 完
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