SEVEN WINGS
※・※・※・※・※

 そして、翌朝。昨日は、一週間前に泊まったホテルに泊まり、疲れを癒して、今は門の前にいる。ステラには会えなかったけど、しょうがないのかな。
 また、帰ってきたときに、声をかけるか……。
「じゃあ、行ってきます」
 そうロセ兄に声をかけ、外に出る。
「あれ? 門番さんと仲良くなったの?」
「うん。とてもいい人だよ。帰ってきたときにでも紹介するよ」
 約束をして、前を向く。目指すは吸血鬼の街。はっきり言って嫌だけど……頑張るしかない。
「スミマセーン!!」
 だれかの声が聞こえて、慌てて振り向く。それはフードをかぶった少年だった。
「あ、あの。ボクもつれていってクダサイ!」
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