SEVEN WINGS
「「えぇ!?」」
 見ず知らずの少年に、そんなことを言われるとは、思ってもみなくて、二人で、驚いていた。
「……私たちは、遊びに行くんじゃないんだよ。君には危険過ぎるから、お家に帰ろう?」
 こういう時に即座に対応できるティアはスゴいと思う。
「まほうもつかえるし、おカネももってるので、めいわくカケマセン」
 少しおかしい発音でそれでも、必死に訴えてる少年に、ちょっと感情が揺さぶられてしまって……。
「いいよ」
 そう返事してしまった。
「ちょっと、フォル!」
「え? ホント? ほんとデスカ? うれしいデス! ヨロシクおねがいシマス」
 満面の笑みで喜ぶ少年にいまさらダメと言えるわけもない。
「いいよね?」
 ティアに勝ち誇ったように微笑む。
「う……、もう知らない。フォルが面倒見てよね」
 そう言って、ティアは先に行ってしまった。
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