カサブタ。
たぶん、
担任が先生と呼んだ人物の後ろをぼそぼそと歩いてくる。


白衣が太陽を反射して、

やけに眩しく光って見えた。



明らかに浮いているな、


と思った。


太陽も

校庭のトラックも、

その白衣も

全然似合っていなかった。


それにしたって出来過ぎてる。


彼はもしかして、
こうなる事までもが見えたのだろうか。


だから昨日、
また会えるだなんて言ったのだろうか。



私はバックレるのはやめた。



話せるかもしれないと思ったからだ。


彼が何者なのか知りたかった。

他人に興味を持つだなんて、
もしかしたら最初で最後かもしれない。



そう思ったから。



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