カサブタ。

受付で彼の病室を聞いて、

広くて人のたくさん行き交う廊下を歩いた。


パジャマ姿で点滴をぶら下げている人や、
大きな花束を抱えた人。


皆、
澱んだ暗い魂で肌がヒリヒリした。

彼の病室は6人部屋で、

その時点でたいした事ないのがわかった。


第一、
その強烈なオーラが病室の中にギュウギュウ詰めに充満していて、
元気なのはすぐにわかる。

同じ部屋の人は息苦しくないだろうかと、
心配してしまうくらいだ。



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