カサブタ。
6:女心と…
彼は1週間で退院した。
この1週間、
毎日のように見舞いに来たのは、
彼が毎日
「明日も来てくれるよね?」
と、
子犬みたいに見上げて来たからだ。
私の他に、
誰かが見舞いに来た気配もなかった。
体は元気なのに、
病室に閉じ込められているのはなんだか気の毒だったし。
と、
自分の中で毎日、毎日言い訳した。
だって、悔しい。
彼の甘えに、
逆らえないから。