王子と秘密の甘い時間。
足跡はどんどん近づいてくる。
「けぃ……ッ!?」
先に階段を上がってきた麻奈と目があった。
麻奈は一瞬目を大きく見開いた。
「んだょ……ッ?!」
ふたりは、しまったという顔になった。
「ふたりとも、仲、良いんだね。」
私は笑顔を作って笑いかける。
ふたりはバツの悪そうな顔をした。
「ぁ、ごめ…、邪魔したよね。」
ねぇ、ふたりとも。
なんか反応してよ。
麻奈……慧斗、
何か言ってよ。