王子と秘密の甘い時間。
慧斗side
夜。
俺は純弥と街を歩いていた。
「ねぇ、慧斗。
愛実ちゃんのこと好きでしょ。」
俺を見てニヤッと笑っている純弥に、
「……おぅ。」
俺は顔を反らしながら答えた。
「やっぱりね♪」
純弥は満足げに前を向いて歩き出した。
俺は、なんとなくガラス張りの飲食店に目を向ける。
「……ぇ?」
俺は立ち止まった。
急に立ち止まった俺に、純弥が声をかける。
「慧斗……?」
そこには、
愛実と、ひとりの男が座っていた。