王子と秘密の甘い時間。


「そっか。」


雪ちゃんはそれから黙って家まで送り届けてくれた。


「雪ちゃん、ありがとね。」

「おぅ!!じゃね♪」


雪ちゃんは手を振って、帰っていった。


「ただいまぁー。」

「おぉ!!婚約者と帰ってきたのか、妹よ!!」


馬鹿兄貴がニコニコ笑ってはやし立てる。


私は無言で、


「……。」

「い゛……ッ!!いてえよ!!」


馬鹿兄貴の足を踏みつけて部屋に入った。


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